Lucifer:宰相ルキフェルの宮廷

ルキフェル

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魔界における宰相ルキフェルの役割

 元々はベールゼブブの領地内、冥府の入り口付近の魔界を領地とする大公爵であったが、今はサタン配下として宰相を担っている魔王。
 魔界の副王なので全般的に権限を持つが、司法についての役割を多く担っている。
 基本的に面倒臭がりなので、何かと理由を付けては側近のサタナキアに仕事を押し付ける。

02
宰相ルキフェルの実情

 堕天前の情報が無い素性不明の大悪魔。

 立ち振る舞いに威厳はなく、俗っぽい雰囲気を持った魔王。
 そして恐らくは魔界で唯一、冷淡な魔王として恐れられるベールゼブブに軽口を叩ける人物でもある。それは今のように宰相になる以前、一地方の領主に過ぎなかった時代からになります。
 ベールゼブブと仲が良いのはルキフェルが美青年であるお陰である、とはベールゼブブ本人の言葉。
  他の有力な魔王との友好関係に関して言えば、サタンとは親密な仲であるが、アスタロトベールに対しては若干の苦手意識があるらしい。

 因みに、悪魔漫画の主人公だった悪魔。

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ルキフェル配下の軍服・正装

 ラピスラズリ(深い青)のロングジャケットに黒いネクタイ、白いシャツが基本のカッチリした軍服を使用しています。
 追々実際の軍服の絵を描きたいと思っております。

followers:宰相ルキフェルの配下達

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大公サタナキアというお世話係 サタナキア[Satanachia]

サタナキア
 元々ルキフェルの領地であった冥府入り口付近を預かる大公。
 どうしよう、凄く普通の人なので説明に困る。

 女子供に人気が出るタイプの優男。
 物腰は柔らかいが、ルキフェル以外からの指図を偉く嫌うところがある。
 ルキフェルが適当にやったり溜め込んだりした仕事の後始末をいつも行っており、若干疲れ気味なことが多い。



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宰相ルキフェルが身近に置く配下

ハーゲンティ
ハーゲンティ[Hagenti]
水からワインをつくり出すソムリエ

memo
悪魔学的うんちく

 独自の解釈が強い悪魔なので、どこを持ってくるか悩ましい。
 ルキフェルはラテン語ですが、日本では英語読みカタカナ表記でルシファーと書かれることが多い。
 サタンと同一視されることが多いですが、誤読が原因によるもののようです。

原型の一つ、ルキフゲ=ロフォカレ

 ルキフゲ=ロフォカレ[Lucifuge Rofocale]。ルキフェル、ルキフグスとも呼ばれる。 『ルキフゲ』はルシファーの『光を掲げる者』と真逆の『光を避ける者』を意味する言葉になります。
 堕天前の情報が無い素性不明の悪魔、というのも大物悪魔として珍しい特徴と言えると思います。
 この悪魔の登場は、ソロモン王の著書と言われる(嘘だろうが)『大魔導書(グラン・グリモア)』以降でしょうか。毛の無い頭に捻じれた三本の角、上半身は人間で下半身が山羊、ギョロっとした大きな目をしていると描写されます。
 ルシファー、ベールゼブブ、アスタロトという最高権力者に仕える六大上級悪魔の一人であり、その六大上級悪魔の中でも最上位の悪魔というかなり高位の悪魔になります。直属の部下にバール(バエル)、アガレス、マルバスを従えているとか。
 ルシファーから宝物・財産の管理を任された地獄の宰相とされています。

プランシーの『地獄の辞典』におけるルキフェル

 魔術師達によれば東方を治める精霊とされ、月曜日に彼の名前を書いた円陣の中に呼び出すことが出来るらしい(グリモア文書『ホノリウス』ですかね)。
  願いを叶えてもらった礼は、ハツカネズミ一匹でよいという気前の良い悪魔のようです。

 1672年にスウェーデンのモイラの魔女達がした証言によれば、ルキフェルはふざけるのが好きで、 魔女のホウキを取り上げて肩に乗せて返してやるといったような悪ふざけをしてみせるらしい。
 また魔女達によるとサバトで会ったルキフェルは、灰色の服に青い靴下、赤いリボンの付いた半ズボンをはいていたそうだ。
  ヨーロッパ人とアジア人を支配し、赤顔の美少年の姿で現れ、怒ると顔を真っ赤にするとか。

  地獄の大判官とする説もあるそうです(ヴァイヤーですかね)。

 パラダイス・ロストのルキフェルが威厳のない美少年(少年ではないか)なのは、このプランシーの萌え系ルキフェルの要素を組み入れたためです。 個人的にプランシーは大好きな悪魔学者です。

ヴァイヤーの書いた地獄の宮廷

 パラダイス・ロストの魔王達の役割にはヴァイヤーの書いた地獄の宮廷像を一部に影響させています。
  ヴァイヤーによればルキフェルは『司法』に属する大判官とされています。
  『魔界の法はルキフェルに』とした根拠はこんな簡単なところからでした。