Baal:魔王ベールの宮廷

ベール

01
魔界における魔王ベールの役割

 元々は独自の軍事帝国を作った魔王であったが今はサタン配下として軍事を担っている魔王。
 殺傷能力の高い悪魔を集めた強力な軍隊を築き、魔界の内戦・反乱防止役を勤めております。
 このため、サタンに反旗を翻すものもおらず、小競り合い程度の内戦もすぐに治めてしまえる体制になっており、魔界は至って平和である。

02
偉大なる魔王の実情

 世界最強の神だが平和を愛し戦う気のないのほほん魔王。
 戦争に駆り出されそうな殺傷能力の高い悪魔を片っ端から自分の下に集め、強力な軍隊を作るが何もせず、魔界を平和にする、という計画を実行し成しえてしまった魔王。

 お菓子作りと配下を可愛がるのが趣味。
 配下は可愛がり過ぎて軍隊というよりハーレムではないかと思われるレベル。配下からの人気も絶大で愛され系魔王である。
 お菓子作りは、甘党な愛しの君・ベールゼブブのために始めたが、本人は甘党ではない。
 作ったお菓子は配下の悪魔達に振舞っており、自身は味見程度にしか食べていない。

 仕事らしい仕事は全て側近である元帥ネビロスに丸投げしており、基本的に仕事はしない。


03
ベール配下の軍服・正装

 上位の悪魔は緑 + 黒or白という配色がベースであれば自由なデザインの軍服が着られるシステムです。
 但し公な場面では指定のデザインの軍服を着ることになり、その場合緑と白の爽やかなデザインになります。
 追々実際の軍服の絵を描きたいと思っております。

followers:魔王ベールの配下達

01
元帥ネビロスというお世話係 ネビロス[nebiros]

ネビロス
 ベール様の側近である敏腕元帥。
 軍隊全体の管理からベール様の身の回りのお世話まで何でもこなします。
 恐らくベール様が最も身近に扱う部下ですが、あくまでも君主と配下。

 ベール様の親衛隊の管理・教育係りでもあり、親衛隊は軍師ネビロスの洗脳活動によって『ベール様のためなら死ねる』が合言葉の信者と化している。 恐らくは日々ベール様の素晴らしさのすり込み活動を行っているのだと思われます。どんな職務だ。
 もちろんそればかりではなく、殺傷能力の高い悪魔達の監視が大きな役目でもあります。
 かなりの頭脳派であり、こと監視能力に関しては極めて高い軍師です。


02
殺戮部隊と恐れられる親衛隊の面々

アンドラス
アンドラス [andras]
不和の侯爵。破壊衝動の化身。
ハルファス
ハルファス[halphas]
死と破壊の伯爵。戦争の専門家であり優れた戦略家。
フォカロル
フォカロル[focalor]
≫ 詳細
水域の公爵。溺れさせる悪魔。
フルーレティ
フルーレティ[fleuretty]
凍結と毒の上級魔神。
カークリノーラス
カークリノーラス[caacrinolass]
虐殺の総統。ネビロスの飼い犬。グリフォンの翼を持つわんわん。

03
ベールお抱え・魔界きっての音楽家

アムドゥシアス
アムドゥシアス[Amdusias]
甘美な旋律と荘厳なる楽曲。

memo
悪魔学的うんちく

 悪魔軍の大将とする悪魔学者もいる、地獄に広く勢力を持つ大公爵。エノク書によれば『東の軍勢を率いる王』であるとか。
 HYVH(神)によって貶められる以前は偉大なる神でありました。

偉大なる神としてのベール

 バアル、バール、ベールなどと呼ばれる偉大な神[Baal]。Baalの名は『王』『所有者』という意味を持ち、ハンニバル(バールの恵み)など歴史上の名前の敬称にも使われています。
 かつてはカナン、カルタゴ、カルデア、バビロニア、シドンなどで崇拝され、イスラエル人も崇拝の対象としていました。ラムセスII世の元でさえエジプトで崇拝された偉大な神です。この神への生贄には人間が奉げられていました。

 伯爵はベールはYHVHとの因縁の強い神であるように捉えています。

 カナン神話の主神であったベールは、シリアで深く信仰された神です。太陽神であり、豊饒と慈雨の神。嵐の神としての勇猛な面も持ちます。
 稲妻を持った姿で知られるベールは、『自分を神々の頂点にしろ』と脅してきた海の神・竜神ヤム・ナハルを退治し、自然界の荒らぶる水を治水したそうです。  このヤム・ナハルはYHVHの略称「ヤー」と似ているところからYHVHとヤム・ナハルの両者には何らかの関連があるとの見方がありまして、伯爵は古い因縁を勝手に感じているのです。また、ヤム・ナハルはレビアタンと同一であるという解釈もあります。
 そしてYHVHはユダヤ人に信仰された神ですが、ユダヤ人にとってシリアやパレスチナは『約束の地』とされる『聖地』です。
 しかしその『聖地』ではベールが広く深く信仰されており、ユダヤ人の中にもベールを信仰する者がいるほどでした。
 イスラエル南部のユダヤ人王朝『ユダ王国』はユダヤ人の敵であるはずのベールを信仰し、周辺国との融合をはかっていたというのですからこの神がいかに信仰を集める偉大な神であったのか、と思わされます。
 ユダヤ人はベールが人間の生贄を求めることから『残酷な悪魔である』とし攻撃しましたが、実際のYHVHにはベールの影響が見られ、雷鳴が轟いた後に地上に降臨するといった姿など、ベールを模しているところが見られます。
 YHVHは上手く他の宗教を飲み込むために異教を模す場面が他にもあり、クリスマスなどもその一種のようです(力のあるローマの異教徒が12月25日を太陽神を奉る祝日にしていたため、異教徒と対立することなくキリスト教を広めるために12月25日をクリスマスとしたという説です。クリスマスの飾りつけはキリスト教ではなく太陽神崇拝に由来するものだとか)。

偉大な魔王としてのバエル

 後にベールはバエルの名で知られる悪魔となります。
 この名はヴァイヤーによって広められたもので、『悪魔の偽王国』の第一項目に上がる偉大な君主です。この『悪魔の偽王国』を元に『ソロモンの小鍵』が書かれました。

 召喚されるとひき蛙や猫の頭を持つ男の姿で現れるとされ、その3つ全ての頭を供えることもあると言われます。
 3つの頭に蜘蛛の足を生やしたプランシーの『地獄の辞典』における挿絵の姿はあまりにも有名。戦いに強く、奸計の才を与え、透明になる方法を教えるとされる。66の軍団を率いているらしい。
 あらゆる形態の知識を授け、あらゆる欲望を満たすことが出来るとか。
 また、地上に姿を現す時は、長身で黒髪の男性の姿をしているそうです。

ヴァイヤーの書いた地獄の宮廷

 パラダイス・ロストの魔王達の役割にはヴァイヤーの書いた地獄の宮廷像を一部に影響させています。
  ヴァイヤーによればベールは地獄軍の総司令官とされています。
  『魔界の軍事はベール様に』とした根拠はこんな簡単なところからでした。