伯爵の描く笑顔が苦手

制作思考雑感

伯爵は伯爵の描く笑顔が苦手です。
見ていると苛々して、殴り飛ばしたくなるような(笑)笑顔です。
こんな笑顔で大丈夫なのだろうかといつも不安に駆られます。

しかし。意外なことに。
YunNaさんに描き終わったミーティアの表情差分を送ってみると。

「特に、泣きと大笑いが可愛すぎですっ。
 この、抱きしめたい気持ちは何だろう……。」

と、コメントいただきまして。特に笑顔が……可愛い!?
あれ? そうなの? あれでよかったの? という気持ちになったのですが
多分、伯爵は伯爵の描く笑顔を最近見慣れないので(笑)
違和感を感じるだけなのだろうなぁと思いました。

漫画を描いていた頃は笑顔も普通に描いておりましたが
イラストだと、そういったムードの絵を好んで描かないため
笑顔を描くことがなくなってしまったのかなという気が致します。
LIEBENDER』のイベントCGでも、笑顔のシーンがない……ですよね。
微笑みながら死んでいるとか笑いながら殺されるとか
そういったものはありましたが。でも、笑顔の方向性が、ちょっと(苦笑)。
あ、一箇所。某眼鏡の人は笑顔でラブラブっぽいカットがありましたね。
伯爵がまずイベントCGを入れようとは思わないシーン(笑)ですが
ライターのともこさんからの要望で描いた、ともこさん向けイベントCGです。
一度は萌え軽視で削ったものでしたが、最終的にはサービスカットで描きました。

伯爵が企画しているゲームですと
ライターさんから「ここはイベントCGに」という要望があれば考慮に入れますが
どこにイベントCGを入れるのかは伯爵が決めています。
ともこさんからも「伯爵の企画なので伯爵の描きたい場所で」とのことだったので
演出重視、萌え軽視の方向性で(笑)決めさせてもらっておりました。
箱書きが出来た時点で全体を見て決めるのですが
LIEBENDER』で言えば20枚で組んでおいて描き進め、
実際に組み上がって来てから「このタイミングであると効果的」とか
「このシーンは立ち絵だと表現できない」だとかで追加していき
最終的にほぼ30枚、になっています。
『ACCOMPLICE』も初期は10枚で組んで予備を持たせよう、という感覚で
考えて進めておりました。
今回はプロットだけでシーン割り状の箱書きが存在していないので
きっちり“ココ”というのは組めない状態ではありますが。

他者様の企画ではイベントCGの場所は企画者に全て指定してもらい
それに沿って描く形にしていて「ここをCGに」と伯爵から申し出ることはありません。
イベントCGを何を大事に配置するのか、というのも企画の内ですし
それが作品自身の印象を左右するとも思っておりますので、
そうですね、企画者がどこを指定してくるのかという部分で
何を描きたい作品なのかがより把握出来る、という印象を持っています。
『何がやりたいのだか分からないゲーム』というのは作りたくないと思っておりますので
そういった意味でも、企画者がキッチリ旗振り役をやる、というのが
大事だと思っております。
ご一緒してきた、している方々がどう思っていたか、いるかは分かりませんが。

ですから、伯爵が企画者である時には、最終的な決定権が全て自分自身にあるので
あらゆる面での判断にとても神経を使っております。
ピンボケした、ブレた作品にしたくないので、
浮かれた状態で作業に当たることがまずありませんし
自分のキャラが可愛かったりスタッフから届く作品が素敵だったりするのですが
内容を判断する時にはスイッチを切り替えて遠巻きに見ています。

……話が笑顔からすっかりズレました。
最後にYunNaさんお気に入りのミーティアの『泣き』と『大笑い』を
貼ってみたいと思います。
伯爵はミーティアの表情はこの『泣き』が一番気に入っております。
ミーティア/泣き ミーティア/大笑い

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