ゴシックとは何か――大聖堂の精神史

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MICHIRUさんの実務が非常に忙しい状況が続いておりまして。
このところ『ACCOMPLICE』に関してお知らせ出来る進捗がなかった代わりに
『ACCOMPLICE』の世界に通じるお勧め書籍を紹介してみようかと思います。
伯爵は悪魔が好きです。パラダイス・ロストを見れば分かりやすいですね。
そして、ゴシックが好きです。
ゴシックと悪魔 ── キリスト教と異教という相反するイメージであるこれらは
何故か共に扱われることが多いのではないかと思います。
『ゴシックとは何か――大聖堂の精神史』
酒井 健さんという大学教授の書かれた本のタイトルです。
ゴシックの誕生。
ルネサンスによって破壊されるゴシックとカトリック。
そして18世紀末イギリス発のゴシック復活。
グロテスクで畏怖を感じさせるゴシック建築のもつ崇高さ。
その正体は何なのか。

ゴシックとは何か―大聖堂の精神史 (ちくま学芸文庫)
酒井 健
筑摩書房
売り上げランキング: 172421

ゴシック建築に関して書かれた本ですが、
副題にあるように精神史を軸に書かれた本です。
芸術が個人の作るものではなく社会が作り出すものだった時代の内容なので
歴史・哲学・宗教、権力者と庶民、そこから生まれる芸術、
そんなものに興味がある方には楽しめる名著なのではないかと思います。
ゴシックロマンスが好きな方などは特に、読んでみると面白いのではないでしょうか。

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Posted by eisen