ダイヤカット職人さんとお会いした話
ダイヤモンドは『カラット』『カラー』『クラリティ』『カット』の4要素で評価されます。
4つの要素の中で、唯一人の手で評価が変わる『カット』。その『カット』を行う職人さんとお会いした話。 注文した婚約指輪を受け取るため、『ケイ・ウノ』に足を運びました。店舗に職人が常駐しているオーダーメイドブランドのお店です。
いくつものお店を見て回った結果、こちらのコーディネーターの方がモノ作りに対して熱い方で、そのお人柄もありこちらのお店で指輪を作ることにしました。
出来上がった婚約指輪の確認をしつつ、コーディネーターの方とお話をしていると。
「今だけ限定でダイヤのカット職人の実演とダイヤカット体験を行っているのですが、いかがですか?」とお話をいただき、喜んで参加いたしました。
「こんなチャンスは二度と無い!」と職人さんに色々な質問・お話をしてしまいました。 日本国内にある会社で、ダイヤのカットを行っているところは1桁しかないらしく、ダイヤのカットの本場はベルギーだそうです。
『ケイ・ウノ』さんでは「ケイ・ウノならではのダイヤを作りたい!」とベルギーへ修行へ行き、自社で作成するに至ったのだとか。
ダイヤカットの道具はベルギーで作成されているらしく、「こうして欲しい」と要望を出しつつ、職人さんが作業しやすい道具を作っていっているそうです。
お話していて面白かったのは、やっぱり『作る仕事は同じなんだな』と思うお話が色々とありました。
例えば、『コスト削減のために作業時間は縮めていかないといけない』話だとか、『低クオリティのカットのダイヤなのでコストを下げる(価格に合わせる)、と言ってもクオリティの低いカットをしたくない気持ちが働いてクオリティを上げてしまう』という話だとか。 ダイヤの上半分と下半分で異なる職人がカットすることもあるそうで、『「こいつこんなクオリティのカットで回すのか」と思われると嫌だから低品質のカットが出来ない』という話だとか(笑)。いい意味でのライバル心のお話。
伯爵はグラフィックデザイナー、婚約者はシナリオライターなのですが、どちらにとっても『あるある話』だったので、面白く感じました。
実演を見た後、カット体験もさせていただきました。
ラウンド・ブリリアントカットは58面ありますが、「これを出来る人間が実在するのか!? 目の前にいた!w」と思うような感覚でした。
思うようにカット出来るようになるのは大変そうです。
こんな機会は二度と無い! と削ったり断面を見たりさせていただきまして、とても楽しかったです。大興奮。
ダイヤのカット職人には資格や進路のようなものはなく、こちらの職人さんも元々は指輪自体を作る職人だったところ、「ダイヤをやってみないか」と言われてやってみて、現在に至るのだそうです。不思議。
より上のクオリティを目指し、日々ダイヤをカットしているそうで、素敵だな~と思いました。
職人さんですが、気さくにこちらの次から次の質問にも答えていただき、面白いお話をしていただいて、嬉しかったです。
そして。伯爵の婚約指輪用のダイヤは『カット』の要素を最重要視してカットが最上級のものを選んだのですが。
そのお話をした時に「ダイヤの価値で唯一人間の手で評価を変えられるところなので、嬉しいです」と職人さんに言われて、それを特に意識してはいなかったのですが、なんだかこちらも嬉しく感じました。
初めて手にしたダイヤの指輪に、素敵なダイヤのエピソードをいただけて、ケイ・ウノさんに決めてよかったなと思いました。
ケイ・ウノさんでは、タキシードのオーダーメイドもする予定なのですが、そちらも腕の良い職人さんが作ってくれるそうなので今から楽しみです。