『誰かをあんまり崇拝しすぎると、ほんとうの自由は得られないんだよ』(スナフキン)

英国

ムーミンの哲学的・詩的な雰囲気が好きです。
ツイッター上でムーミンについて話をしていたら
漫画家の佐木田すいさんが『「ムーミンコミックス」(原作)を全力でお勧めします』
と教えてくださって、早速購入したのですがなかなか楽しめるものでした。
ムーミン・コミックス
やはり英国の新聞で連載していた漫画なだけあって
社会風刺、ブラックユーモア、作者の哲学が見られて
面白い漫画だなぁと感じます。

黄金のしっぽ ― ムーミン・コミックス1巻
トーベ ヤンソン ラルス ヤンソン Tove Jansson Lars Jansson 冨原 眞弓
筑摩書房
売り上げランキング: 17153

作家トーベ・ヤンソンさんは元々風刺画を描いていた方ですが
最初に書かれたムーミン『小さなトロールと大きな洪水』は
当時の時代背景、戦争の恐怖が表れた作品なのだと思いますし
小説『ムーミン谷の彗星』は冷戦時代の核戦争の恐怖を反映したものだそうですが
(違ったかな。確か『迷宮美術館』でそんな紹介があったような)
ムーミンは子供向けの作品、でありますが明るくはなく、不条理もあり、
子供に上手に恐怖を教えているお話も多いのではないかなと感じます。
ただ怖いわけではなく優しさもある作風ですし
どんな状況でもマイペースなキャラクター達はユーモラスですね。
昨今では子供や若年者へ与える情報に関しての議論が多く持ち上がりますが
子供の頃から上手に恐怖を与えてあげるということは
いいことなのではないのかなと思います。

小さなトロ-ルと大きな洪水 (講談社 青い鳥文庫)
トーベ ヤンソン
講談社
売り上げランキング: 127349
0

英国

Posted by eisen