お食事会

制作思考雑感

伯爵夫人と伯爵夫人の大学時代の学友と伯爵の三人でお食事会をしました。
ミュージシャン(伯爵夫人)と脚本家(学友)と絵描き(伯爵)という
組み合わせでしたので、マニアックな会話が楽しめました。

伯爵夫人が学友に
「この人、凄く宗教に詳しいんだよ」
と怪しげなことを言い出しました。
学友は伯爵が何かの宗教の信者的なものかと一瞬勘違いされましたが
すぐにどういう種類の人間か理解してくれました。
「宗教の勧誘についていって観察・論破して逃げるのが好きだった」
と話すと
「そういう友達いた! 勇気あるよねー」
と普通に取り合ってくれました。
容易に理解してくれる人と話すと癒されます。
「専門で好きなのは悪魔学。
 悪魔好きといっても民俗学的視点で好きなのです」
と話すと
「あの分野は面白いよねー。やり過ぎると憑り付かれちゃうけどね」
と取り合ってくれました。流石! そして
「ラテン語を憶え始めたら危険信号。
 ラテン語喋り出した同級生が結局憑り付かれて海外に飛んだ(笑)」
と楽しい話も聞かせてくれました。天才が陥るパターンです。
頭が良過ぎる人はあの世界に旅立ってしまいがちです。
天才はねー、あの世界は危険なんだよねー、と盛り上がりました。
伯爵は頭がよくないので大丈夫です。大丈夫です。大丈夫です。

学友は考古学をやっていたそうです。慶応大学の文学部でした。
伯爵夫人は音楽を、学友は文学を学ぶために文学部に入ったとか。
伯爵の偏ったイメージですが、大学の文学部の生徒というのは
知識をひけらかすのが好きで、他人の知らない知識が自慢だと思います。
好きな作家やミュージシャンを聞かれれば、
普通の人が知らないような名前を出して悦に浸るでしょう。
ごめんなさい偏見です。
伯爵夫人の学友もそうだったそうです。マニアックな名前を出したがる。
そして、伯爵夫人は慶応ニューヨーク校から来た帰国子女で
しかもミュージシャン志望という自己紹介でしたので
学友はどんなマニアックな人なのかと非常に興味を持ち
「好きなミュージシャン教えて」と声をかけたのだとか。
すると伯爵夫人は「X JAPAN」と答えたのです。X JAPAN!!
学友は衝撃を受けたそうです。カッコイイ!!
誰でも知ってるミュージシャンを好きだと言えるなんてカッコイイと!!
……変な世界ですね。
そしてマニアックな名前を挙げて喜んでいた自分を
カッコ悪いと思ったとか。
伯爵夫人曰く
「分からない名前出しても会話にならないから知ってそうな名前を挙げた」
のだそうだ。真人間です。

しかしながら、アーティスト気取りの人種というのは
基本的に人と違ったことに興味を持つことを好みます。
実際はメジャーなものが好きでも、素直に認めません。
変人がカッコイイと思っているのです。中学生並みです。
そんな話をしていた中、学友が言いました。
「でも、100人に一人くらい本物の変人がいるんだよね。あれには敵わないよ」
そして伯爵を見て言いました。
「本物だよね(笑)」
伯爵夫人も言いました。
「この人本物」
……。

そうそう、この学友はTBSのTVドラマの脚本を書いていた人で
同人ゲームなど存在自体も知らない人なのですが
伯爵が作っているということで同人ゲームに興味があるそうで
時間が出来たら一緒にゲームを作りたいと話していたりします。
学友の仕事が落ち着いた時には実現したいものです。

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